宇部の村野建築を考える会の「村野建築模型展&講演会」を訪問しました

 10月8日(土)、ヒストリア宇部で開催された「村野建築模型展&講演会~宇部から始まる村野建築の造形美~」を訪問しました。
 主催の「宇部の村野建築を考える会」は、建築家村野藤吾の建築物の存在と、未来にわたる価値を広く市民に啓発することを目的に平成27年に設立された団体です。
 近代建築に関する講演会や講座、建築物の見学ツアーや展覧会等を開催されており、宇部市に残された村野建築の「渡辺翁記念会館」と「ヒストリア宇部(旧宇部銀行)」が2017年、2019年にそれぞれ築80年を迎えることから、これを契機にこれら建築物の歴史を改めて振り返るため、80周年プレイベントとして模型展&講演会を開催されました。

murano1 参加者は約100人。ヒストリア宇部1階のホールには、京都工芸繊維大学に保管されている14点の村野建築の模型が展示されていました。これは同大学の学生が代々作成し、保管されてきたものであり、大変精緻で、また詳細な説明が付けられており、参加者は深い興味を持って見入っていました。
 2階のイベントホールでは、村野藤吾を研究している、京都工芸繊維大学の松隈洋教授が「村野藤吾と宇部~地域資源としてのモダニズム建築」と題した講演をされ、渡辺翁記念会館を中心に村野氏の設計の基本姿勢が報告されました。逸話として、建築物が世界遺産に登録され、フランスで活躍した建築家ル・コルビュジェに相当なライバル心を抱いていたというお話もありました。
murano2 講演後は1階で、松隈教授から模型を前に、具体的に村野氏の建築に対する精神論が語られ、村野建築の繊細で美しい造形美を学び、堪能することができました。
 宇部市内には他にも、「宇部興産ビル」など数々の村野建築物があるとのこと。宇部市の貴重な財産として、村野建築の素晴らしさを今後も広く市民に啓発されていくことを期待します。